4月17日、HBさんとスバリ岳に行ってきました。

ルートは、屏風尾根を登り、スバリ岳までの往復です。このルートは、二十数年前に、会の山行で、篤志家向けのルートを好む元会員のFさんがリーダーで連れて行ってもらったことがある思い出のルートです。

再度トレースしたくなり、数年前から行こうと思いつつ、なかなか機会に恵まれなかったのですが、今回実現できました。

当初は、2100m付近で幕営の2日コースの予定でしたが、16日の天候が思わしくないこともあり、前夜発日帰りにしました。

二十数年前の記憶が定かでありませんが、扇沢まで車で入れない時期だったのか、延々とロード歩きをした記憶があります。今回はアルペンルートの開通(4月15日)を待って、前夜の11時過ぎに扇沢に入りました。

無料駐車場はすでに満車状態でびっくり。何とか車を停めて車中泊。折からの「ピンクムーン」で夜中も明るく、途中トイレに起きましたが、ヘッドランプの必要もないくらい。爺ヶ岳の方を見ると、夜中の1時に、尾根を登る人のヘッドランプの光が見えました。

朝の駐車場の様子。

 

扇沢駅の少し先にある、針ノ木岳自然遊歩道の看板があるあたりから適当に篭川の河原に下りていきます。

 

夏の登山道は、川の左岸についていますが、まだ雪の中。小さなスノーブリッジで右岸側に渡り、大沢小屋までスキーのシュプールを見ながら進みます。太陽が出てきました。

堰堤が何か所かありますが、右岸からは問題なく巻けました。

 

途中で会った単独行の人。針の木雪渓を詰めるそうです。結局この日あったのはこの方だけでした。

 

これから登る屛風尾根の末端が見えます。屏風尾根は、スバリ岳屏風尾根とか赤沢岳屏風尾根とか言われますが、屏風尾根の頭がスバリ岳と赤沢岳の中間に位置して、エキスパートな人たちが厳冬期に黒部横断をしたり、スバリ岳や赤沢岳の西面のバリエーションのアプローチとして利用するようです。

水平距離は短い尾根ですが、地図を見ると、コンターが詰まった急な尾根で、最速で主稜線に上がれます。

 

扇沢から1時間ほどで尾根の末端に到着。ひっそりたたずむ大沢小屋。

 

尾根末端からは、トレースらしいものは見えないので、大沢小屋の北側、赤沢寄りのブッシュの少なく傾斜の緩いところから登り始めました。よく見ると、消えかけたトレースがあり、みんな同じようなところから取りつくようです。

斜度はきついものの、朝は気温が低く雪もしまっていて、アイゼンが気持ちよく効いて高度を稼げます。

振り返ると、連休に行く予定の爺ヶ岳南尾根がきれいにみえました。

 

暖かい日が続いたので、結構クラックが走っていて、注意しながら登ります。

 

トラバースするところ。緊張します。

 

2100m付近の幕営適地。ほかにも2206m付近や稜線直下も幕営適地かと思われました。

 

この日は夕方までピーカンな天気。遠くに見えるのは上越の山でしょうか。

 

出発して、4時間半ほどで、主稜線に着きました。覗き込むと黒部湖が見えます。氷も融け始めてところどころ緑色の湖面が見えました。屏風尾根は東面の尾根なので、ほとんど無風でしたが、主稜線にあがると、西から少し冷たい風が吹いてきて、カッパを着ました。

 

そして、剣岳と立山の大展望が広がります。

 

ここからスバリ岳までは、黒部側を歩くので、雪は風で飛ばされていて、雪がない夏道を通ることがほとんどでした。

ただ、ピーク直下は雪がべったりついていて、斜度もあるので、油断禁物です。

主稜線に出てから、1時間半弱でスバリ岳に着きました。私は相変わらず、水産加工会社風のいでたちです。

 

針の木の方を見ると、点にしかみえないスキーヤーがたくさん滑っているのが見えました。

 

あとは、下るだけ…実はこれが大変でした。行きと違って、おひさまに照らされて、腐りまくった雪に難渋。アイゼンの爪が効かず、滑ったら止まるかな?という雪質だったので、ほとんど後向きに下ります。いい加減腰が痛くなり、樹林が出てきてからは数回懸垂で降りました。

 

途中で尾根を振り返ったところ。下降時には自分たちの登りのトレースもおひさまが溶かして消してしまいました。

 

長い下りで、ちょっとげんなりした表情。尾根の末端に着いたのは、17時前。登りよりも1時間近く時間がかかりました。見上げると稜線はガスの中でした。

 

二十数年ぶりにトレースしましたが、ほかに誰もいなくて、展望もよく気持ちいい山行でした。

ただ、雪質を考えると、3月下旬くらいのゲートが開く前の時期がよかったかもしれません。アプローチの林道歩きを考えると、日帰りはちょっと厳しいかもしれませんが…。

 

 

 

 

 

 


山行データ 1日目

山名・山域スバリ岳
山行ルート屏風尾根から
日付2022.04.17
所要時間登り4時間半 下り5時間半
山行人数2人
天候晴夕方曇り
山行記録5:15 扇沢駐車場
6:25 屏風尾根末端
9:45 主稜線 屏風尾根頭
11:15 スバリ岳
12:30 屛風尾根頭
16:50 尾根末端
17:45 扇沢駐車場
備考雪稜上にはクラックがところどころにある。登り、下りで少し立ったところでロープを出した。支点はスノーバーでとったが、効いているかは微妙。下りのために赤布を持っていったが、自分たちのトレースがあるからと思い、マーキングしなかった。日射で行きのトレースは消えていた。こういうことを忘れてしまっていたのが反省点。