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情報が溢れた時代において、新たな発見に出会う瞬間があるのが山登りの魅力だと思います。そのためにチャレンジ的な山行へステップアップしたい気持ちは良い事だと思いますが、ケガや遭難のリスクも上がっていきます。

例)体力度として、3時間以内または700m以下から9時間以上または3000m以上。さらに長時間行動が連続する山行とか、フル装備(テント泊山行)の歩荷がプラスされる山行など。

例)技術度として、整備された登山道からロープ確保が必要なバリエーション山行。さらには未踏ルートのような、より冒険的な山行など。

技術的な差の部分は、正しいシステムを守る守らせる事で、ある程度コントロールできるかもしれません。経験値の差や体力的な差の部分は、ガイド山行のようにメンバーの行動を管理化に置く事で、敗退のタイミングも含めて、ある程度コントロールできるかもしれません。しかし、安心安全の経験値の差を管理化に置いてコントロールするには、ルートの技術度や体力的な難易度によって山行中は常に変化する事が考えられ、特に個人の危機意識の差という要素が安心安全に大きく影響し、これらをコントロールするのは難しい事だと思います。

例えば沢登りにおいて、滝を巻いたり、滝を登ったりするのに滑落のリスクに対してロープで確保し安全に通過させる事はできても、何でもない所で、足を滑らせて転倒し、ついた手を骨折するリスクにおいては個人の意識に頼る部分でありガイド山行のようにコントロールするのは難しいです。

つまり、ケガや遭難のリスクを回避する為に必要な事は、パーティーの総合力として、体力度や技術度の認識をメンバー間ですり合わせて、力量に見合った計画がなされているか。個人の危機意識の差を日ごろの山行を通じて、または事前に講習や訓練山行を通じて、メンバー間の差を埋め合わせる事を目的に、安心安全を意識した活動になっているか。例会にて山行計画や山行報告、過去の事故事例など、安心安全について、顔を合わせて会話をするのも危機意識の差を埋め合わせる為の重要なポイントではないでしょうか。

そういった関係づくりが出来るのが山岳会の良さであり、そういった関係を自然に築ける仲間を育て、家族的と言える山岳会を築いていけたらと思います。N-guy