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山登りの経験の積み方を考えよう!
遭対部のN-guyです。会活動を通じて安心安全について山岳会の意義や機能として、クライミングジムと山登りについて経験の積み方の違いを考えてみたいと思います。
自分でやってみて、考えてみて、またやってみる。これは私がクライミングジムで心がけているいることです。それに対してリスクを想定し回避方法を考え安全行動を実践する。これは私が山登りで心がけていることです。クライミングジムでは、個人または集団で行う運動競技というのに対して、山登りは不確実性要素が高いスポーツまたは趣味であって競技ではありません。つまり命にかかわるリスクと常に隣り合わせであることを理解し行動することが登山者の責任というのが私の考え方です。
会で山行結果を共有している意味は、経験豊富な熟練者のアドバイスを受けてリスクに対しての感性認識を合わせるまたは向上させる事です。そうすることで、自分たちの山行を計画段階からあらゆるリスクを想定し回避方法を事前に考えられる。また山行中に発生する不確実性要素に対してリスクのイメージができ回避方法を考え安全な判断や行動がとれる。つまりクライミングジムでは登る行為を通じて良い失敗から経験を積む必要がありますが、山登りで良い失敗はありません。たとえ失敗がなかったとしても、あったとしても、たまたま何も起こらなかっただけなのですから。山登りでは遭難リスクに対して感性を上げていく経験を積むことが登山者としての責任であり自立した登山者を目指すにあっての条件だと思います。
自立した登山者を目標に経験を積みたいという同じ志を持った仲間と山行を共にしチャレンジしたり、個人の目標に向けてチャレンジすることはとても楽しいですが、リスクに対する感性向上よりも山へ行く行為そのものが目的となり、同じ失敗や反省を何度も繰り返し、他のメンバーと同じ失敗や反省を自分も繰り返すことに慣れ合い、クライミングジム的なチャレンジと同じく、失敗や反省を良い失敗、良い経験として捉えられていないか心配でなりません。
いつしかその失敗が重なり取り返しのつかないことになる前に山登りの経験の積み方について山岳会の経験豊富な熟練者に相談をしてほしいと思いますし、これが単独や単独者が集まっただけの集団で計画された山行リスクの一つでもあると思います。是非、失敗の前にリスクに気づいて注意を促してくれるリーダーのもとで経験を積むということを心がけて山行を計画するべきだと思いますし、それらの経験を通じて自立した登山者としたリーダーになっていってほしいと思います。N-guy