22/09
13
山行記録

魚野川源流釣行

9/13~15に、魚野川に源流釣行に行ってきました。

魚野川は長野県栄村の上流を流れる川で、天然の岩魚が生息する数少ない川です。尺モノも多いとのウワサ。

2年前、私がテンカラ釣りを始めてから知った沢で、以前から行きたかったのですが、今回念願叶って行くことができました。

 

アプローチは野反湖の駐車場から、切明方面へ、山を越えて行きます。

途中、小さな沢を3回渡渉するのですが、2回目の沢で滑ってドボンしてしまい、靴を濡らしてしまいました(泣)。

靴が濡れたうえ、藪が濃くなり、テンションがだんだん下がってきた・・

 

無心で歩き続けること5時間弱、ようやく魚野川の入渓地点に降り立ちました。

憧れの魚野川を目の前に感激〜〜

 

 

いよいよ魚野川の遡行が始まります。

しかし、思ったよりも水量が多く、水の流れが早い。

釣り師の入る沢ということで、もっと穏やかな流れを想像していました。

入渓してすぐに渡渉できそうにない流れがあり、巻道から懸垂で降りました。

 

流れが早くとも美しい渓相に変わりはありません。とても癒やされます。

 

歩いているとそこかしこから岩魚が走ります。

やはりたくさんの岩魚がいる様子。早く竿を出したいところですが、遡行に思いの外時間がかかり、釣りをしている時間はなさそう。

ここはグッと我慢して、テン場まで先を急ぎます。

 

昼の日差しから、夕方の日差しに変わり始めた頃、ようやく幕営適地に到着。

幕営地の目の前は良い淵があり、タープを張り、焚き火用の薪を集めたら、少しだけ竿を出しました。

泳いでいるのが目視できますが、なかなか毛鉤を食ってくれない・・・。

何回か竿を出し、相方がようやく良い型をゲット。

 

晩のおかずにしようとキープしておきましたが、持参した食料がたくさんあったのでリリースしました。

今晩のメニューはチャーハンと味噌汁とじゃがりこマッシュ。岩魚がなくても十分豪華でした。

夜は冷えるので、一晩中焚き火をたき、眠りにつきました。

 

翌日は釣りの日と決めていたので、竿とネットを出し、釣りスタイルでスタート。

要所要所で竿を出しながら遡行します。

 

さすが魚野川。魚がいそうなポイントには必ず岩魚がついています。

 

二人とも何匹か釣り上げ、もっと釣りたい欲に駆られますが、本日は滝をいくつか越えていかねばならないため、竿をしまって遡行に専念します。

しばらく釣りを我慢し遡行を続けていると、ようやく最初の滝、カギトリゼンに到着しました。

 

事前情報によると、ここの滝の下は釣堀のごとく魚が釣れるらしい・・

ということで、ここは竿を出すことにしました。

早速ダブルでヒット!

 

その後もまたまたダブルでヒット。

このままだとやめられなくなり、先に進めなくなりそうだったので、竿をしまい滝の登攀に取り掛かりました。

滝はスラブ状でホールドが細かく、慎重に登らないと足を滑らせてしまいそうで緊張しました。

 

 

その後も3つの滝を越えて行きます。最初の滝以外は高さはないのですが釜が深いので落ちたくない・・。

 

落ちたくないあまり、水線から少し高いところを登ってしまったところ、足場の脆いところに出てしまい、進退極まってしまいました。

後続の相方になんとか助けてもらい突破しました。

 

4つの滝を突破すると、綺麗なナメが続いていました。

本当に、綺麗だった・・・

 

 

日が落ちる前に、なんとか幕営地に到着。

ささっとタープを張り、薪を集めたら、今晩のおかずを調達するべく竿を出します。

3匹釣ったところで寒くなってきたので、幕営地に戻り、焚き火と晩御飯の準備に取り掛かります。

今晩のメニューは、岩魚の蒲焼丼魚卵添え、焼きナス、味噌汁です。

岩魚の卵はとっても濃厚で美味しかった。自然の恵みに感謝し、美味しくいただきました。

 

 

最終日は、本流から離れ、支流の小ゼン沢をつめあげて稜線に出、登山道を歩いて野反湖まで下山します。

まだまだ釣り足りないですが、行程が長いため、今日は遡行に専念します。

 

本流をしばらく歩くと1時間もしないうちに小ゼン沢の出合いに到着。

まずは出合いからすぐのネジレゼンを巻きますが、事前に調べた巻道が見つかりません。

しばらく観察していると、左岸の傾斜が少し緩くなっている岩壁から、切れたロープが垂れ下がっていました。

もうここを登るしかないと思い、リード&フォローで登りました。

懸垂で再び沢に降りた時には1時間近くたっていました。とほほ。

 

想定外に時間がかかってしまい、気持ちが焦ります。

疲れた体にムチ打って、ただただ無心に上流を目指してつめ上がります。

早朝の渓は綺麗だけど、愛でている余裕はない・・・

 

その後も、踏み跡を辿ったら間違えて大高巻きをしてしまったり、すったもんだを繰り返しながらつめ上がる・・。

 

 

幕営地を出発して約5時間半、ようやく五三郎小屋に到着。

ここまでの行程で心身ともにクタクタになっていたので、沢装備を解きつつしっかりめの休憩をとりました。

あとは登山道を歩いて下山するのみ!ですが、それが長いことは十分理解していたので、焦らずゆっくり歩くことにします。

 

沢から離れると急激に暑くなり、少しバテ気味でしたが、途中癒される風景になんども出合い、元気をもらってなんとか歩き続けました。

 

野反湖が見えてきて、旅の終わりが近づいてきたのを感じます。

 

稜線に出てから約4時間半、ようやく駐車場に戻ってきました。

本当に、本当に長かった!

3日間フルパワーで歩き通した達成感で、駐車場についた時には思わず二人で固い握手を交わしていました(笑)。

 

今回は想定外のことがたくさんあり、当初考えていたよりも遡行に時間がかかってしまったため、釣りに費やす時間が少なくなってしまったのは大誤算でしたが、魚野川と、それを取り巻く大自然の中で3日間も過ごせて、とても充実した山行となりました。

今回の反省点を生かして、また長大な沢を遡行したいなあと思います。


山行データ 1日目

山名・山域魚野川
山行ルート野反湖→西大倉山→魚野川本流→小ゼン沢→五三郎小屋→大高山→三壁山→野反湖
日付2022.09.13-15
所要時間9/13 約9h20m 9/14 約9h 9/15 約10h30m (休憩、釣り時間含む)
山行人数2人
天候ほぼ3日間とも晴天
山行記録9/13
野反湖駐車場 05:18
西大倉山 08:51
入渓地点 10:02
幕営地(1125m付近) 14:43

9/14
幕営地 06:44
ナマリ岩 10:54
カギトリゼン 13:11
幕営地(1313m付近) 15:53

9/15
幕営地 05:57
小ゼン沢出合い 06:30
五三郎小屋 11:38
大高山 12:53
三壁山 15:14
野反湖駐車場 16:28
備考水量が多いと遡行が困難。フェルトソールが良い。