膝のはなし
膝がおかしいと感じたのは、4、5年前くらいから。
その前に、親の介護で泊まりがけの山行ができなくなった時期があり、遠いアルプスの山などに日帰りで行くにはどうしたらいいか考え、速く歩けばいいのではないかと思い当たり、トレランのまねごとのようなことを始めた。
今思えばこれがよくなかったような気がする。
走力がついたような気がして、ある日街中でロングストライドで調子に乗って走って飛ばしていたら、膝裏とふくらはぎの付け根あたりに違和感が。
最初は脚の裏の筋を痛めたくらいに思って、日にち薬くらいに思っていたけどいっこうに改善しない。我慢して山行を続けていたら、そのうち正座できないくらいに痛くなってきた。
ちょうど冬合宿の前で、医者に行ったら、山なんてとんでもないと言われるのが怖くて、伸ばし伸ばしにしていた。痛みがだんだんひどくなり、3年前に医者に行ったら半月板損傷と言われ、自然治癒は望めないと言われてしまった。
以下、にわか知識の耳学問だが、半月板は骨と骨の間の軟骨組織で、骨どうしがぶつからないように、クッションのような役割を持っていて、かたちは、膝のお皿を囲むように馬蹄形をしているらしく、損傷するのは内側が多いようだ。
バスケットのように激しくストップアンドゴーを繰り返す競技者にも多いが、やはり多くは、経年劣化による損傷が多いらしい。つまり、使いすぎ、加齢による磨耗ということになる。
私の損傷も医者の画像診断によると、経年劣化の特徴があり、突発的な受傷ではないと思うと言われた。
特に半月板の内側は血管があまりとおっていないので、自然治癒はまず望めず、ふつうの場合は、保存的治療でやり過ごすことが多い。
これまで3つの医者に行った。
どこでもヒアルロン酸の関節注射やリハビリ、改善せずにステロイド注射して痛みが取れて、少し経つとまた痛み出して受診というのを繰り返している。
今行っている医者でもヒアルロン酸注射して、靴のインソールで膝の向きを調整する治療で様子をみましょうと言われている。
山登りは、膝を激しく消耗する運動だ。思えば45年もこんなことしていたら消耗しないほうがおかしいかもしれない。
以下、これからがんばる人へ、以下私なりの反省を書いておく。
1 膝の痛みというのは、靭帯損傷のようにすぐわかるものもあるが、最初の兆候は違和感だけで、ケガになかなか気がつかないことがあったり、時に痛みがあってもしばらくすると消えていくこともある。
2 そういうときでも、違和感があればなるべく早く医者に診てもらうことをお勧めする。
3 病状、原因がわかれば、早く対策がとれて、消耗品の膝も長持ちする。