●概要
HCさんからアックスを2本借りてダブルアックスで雪の着いた藤内沢を登った。
バリエーションルートはやっぱり楽しい。ダブルアックスでの登りがとても勉強になった。

〇藤内壁出合まで
鈴鹿スカイライン冬期ゲート駐車スペースはすでに満車。
やむを得ず、御在所ロープウェイ駐車場(\1,000)に停めて出発。
ここからの出発は初めてで登山口が分からず一度湯の山温泉街に降りて登り返す。
1合目の看板から入山し、スカイラインの橋の下をくぐって裏道の国道登山口に至る。

しっかりとしたトレースを辿って藤内小屋へ。藤内壁出合へと移動。
藤内小屋を過ぎたところで裏道の鞍部である国見峠方面が見える。この上ない青空。風もない。
国見峠方向の左側は前尾根。そのさらに左側のV字谷が藤内沢だ。
アイゼン・ハーネスを装着して少し登ると藤内壁出合


〇藤内沢下部(第3ルンゼ出合まで)
ここからはHCさんに借りたダブルアックスで登る。
場所によってピックを突きさしたりシャフトを埋め込んだりと、効果的な使用法を教えてもらいつつ登った。非常に勉強になる。
前尾根基部の先、藤内滝の巻が出てくる。第一ルンゼ側(滝の右岸側)の斜面に取り付いて大きく巻くと安全らしい。
途中、岩溝の中を登り、笹の茂る急な斜面をトラバースして滝の落ち口上に降りる。
落ち口の右側の壁に大氷柱がある。


そこから更に狭いV字谷の登りが続く。途中、左側の第二ルンゼ上部を偵察。マイナス滝はあまり発達してないとのこと。
第二ルンゼ出合から少し上で氷結斜面の登りが出てくる。HCさんはアックスを氷面に突き刺して登る。
私は、少し上の別の斜面のお助けひもを持って越えた。なおも急勾配の斜面を登ると、第三ルンゼ出合に着く。

 

〇藤内沢上部(裏道まで)
右側が本沢、左が第三ルンゼ。第三ルンゼ方面に上がる。
かなり標高が高くなってきた。いつのまにか前尾根の櫓と同じ高さまで登ってきた。
ルンゼ上部はやや左側に指向し、緩やかになったところが鋸岩。
大勢の方々がアイスクライミングを楽しんでいた。

最上部はルンゼの真ん中の斜面を詰めず、やや左側の潅木帯の中を登った。こちらの方が安全と思われる。
最後の詰めの時、上部から落雪しながらルンゼの真ん中の斜面を下ってくるパーティーがいた。
危ないなと思ってみていると、一人が勢い余って滑落。かなりの速度で斜面を落ちていった。
鋸岩直上の灌木帯で止まったからよかったものの、止まらなければアイスクライミングの集団に突っ込んでゆくところであった。
肝を冷やすような出来事があったが、こちらは無事、沢を抜けた。


〇朝陽台から下山
朝陽台に出たところで景色を見ながら休憩
鈴鹿北部の山々、白山、北アルプス、御嶽、中央アルプスがくっきりと見渡せる。
コスプレしている女子が何人かいた。そういうイベントの日らしい。
下りは国見峠から裏道を利用。13時前には駐車場に着いた。このところの最短の山行記録。

バリエーションルートはやっぱり楽しい。ワクワクしながら登った。楽しい時はあっという間だった。