魚野川源流釣行
9/13~15に、魚野川に源流釣行に行ってきました。
魚野川は長野県栄村の上流を流れる川で、天然の岩魚が生息する数少ない川です。尺モノも多いとのウワサ。
2年前、私がテンカラ釣りを始めてから知った沢で、以前から行きたかったのですが、今回念願叶って行くことができました。
アプローチは野反湖の駐車場から、切明方面へ、山を越えて行きます。
途中、小さな沢を3回渡渉するのですが、2回目の沢で滑ってドボンしてしまい、靴を濡らしてしまいました(泣)。
靴が濡れたうえ、藪が濃くなり、テンションがだんだん下がってきた・・
無心で歩き続けること5時間弱、ようやく魚野川の入渓地点に降り立ちました。
憧れの魚野川を目の前に感激〜〜
いよいよ魚野川の遡行が始まります。
しかし、思ったよりも水量が多く、水の流れが早い。
釣り師の入る沢ということで、もっと穏やかな流れを想像していました。
入渓してすぐに渡渉できそうにない流れがあり、巻道から懸垂で降りました。
流れが早くとも美しい渓相に変わりはありません。とても癒やされます。
歩いているとそこかしこから岩魚が走ります。
やはりたくさんの岩魚がいる様子。早く竿を出したいところですが、遡行に思いの外時間がかかり、釣りをしている時間はなさそう。
ここはグッと我慢して、テン場まで先を急ぎます。
昼の日差しから、夕方の日差しに変わり始めた頃、ようやく幕営適地に到着。
幕営地の目の前は良い淵があり、タープを張り、焚き火用の薪を集めたら、少しだけ竿を出しました。
泳いでいるのが目視できますが、なかなか毛鉤を食ってくれない・・・。
何回か竿を出し、相方がようやく良い型をゲット。
晩のおかずにしようとキープしておきましたが、持参した食料がたくさんあったのでリリースしました。
今晩のメニューはチャーハンと味噌汁とじゃがりこマッシュ。岩魚がなくても十分豪華でした。
夜は冷えるので、一晩中焚き火をたき、眠りにつきました。
翌日は釣りの日と決めていたので、竿とネットを出し、釣りスタイルでスタート。
要所要所で竿を出しながら遡行します。
さすが魚野川。魚がいそうなポイントには必ず岩魚がついています。
二人とも何匹か釣り上げ、もっと釣りたい欲に駆られますが、本日は滝をいくつか越えていかねばならないため、竿をしまって遡行に専念します。
しばらく釣りを我慢し遡行を続けていると、ようやく最初の滝、カギトリゼンに到着しました。
事前情報によると、ここの滝の下は釣堀のごとく魚が釣れるらしい・・
ということで、ここは竿を出すことにしました。
早速ダブルでヒット!
その後もまたまたダブルでヒット。
このままだとやめられなくなり、先に進めなくなりそうだったので、竿をしまい滝の登攀に取り掛かりました。
滝はスラブ状でホールドが細かく、慎重に登らないと足を滑らせてしまいそうで緊張しました。
その後も3つの滝を越えて行きます。最初の滝以外は高さはないのですが釜が深いので落ちたくない・・。
落ちたくないあまり、水線から少し高いところを登ってしまったところ、足場の脆いところに出てしまい、進退極まってしまいました。
後続の相方になんとか助けてもらい突破しました。
4つの滝を突破すると、綺麗なナメが続いていました。
本当に、綺麗だった・・・
日が落ちる前に、なんとか幕営地に到着。
ささっとタープを張り、薪を集めたら、今晩のおかずを調達するべく竿を出します。
3匹釣ったところで寒くなってきたので、幕営地に戻り、焚き火と晩御飯の準備に取り掛かります。
今晩のメニューは、岩魚の蒲焼丼魚卵添え、焼きナス、味噌汁です。
岩魚の卵はとっても濃厚で美味しかった。自然の恵みに感謝し、美味しくいただきました。
最終日は、本流から離れ、支流の小ゼン沢をつめあげて稜線に出、登山道を歩いて野反湖まで下山します。
まだまだ釣り足りないですが、行程が長いため、今日は遡行に専念します。
本流をしばらく歩くと1時間もしないうちに小ゼン沢の出合いに到着。
まずは出合いからすぐのネジレゼンを巻きますが、事前に調べた巻道が見つかりません。
しばらく観察していると、左岸の傾斜が少し緩くなっている岩壁から、切れたロープが垂れ下がっていました。
もうここを登るしかないと思い、リード&フォローで登りました。
懸垂で再び沢に降りた時には1時間近くたっていました。とほほ。
想定外に時間がかかってしまい、気持ちが焦ります。
疲れた体にムチ打って、ただただ無心に上流を目指してつめ上がります。
早朝の渓は綺麗だけど、愛でている余裕はない・・・
その後も、踏み跡を辿ったら間違えて大高巻きをしてしまったり、すったもんだを繰り返しながらつめ上がる・・。
幕営地を出発して約5時間半、ようやく五三郎小屋に到着。
ここまでの行程で心身ともにクタクタになっていたので、沢装備を解きつつしっかりめの休憩をとりました。
あとは登山道を歩いて下山するのみ!ですが、それが長いことは十分理解していたので、焦らずゆっくり歩くことにします。
沢から離れると急激に暑くなり、少しバテ気味でしたが、途中癒される風景になんども出合い、元気をもらってなんとか歩き続けました。
野反湖が見えてきて、旅の終わりが近づいてきたのを感じます。
稜線に出てから約4時間半、ようやく駐車場に戻ってきました。
本当に、本当に長かった!
3日間フルパワーで歩き通した達成感で、駐車場についた時には思わず二人で固い握手を交わしていました(笑)。
今回は想定外のことがたくさんあり、当初考えていたよりも遡行に時間がかかってしまったため、釣りに費やす時間が少なくなってしまったのは大誤算でしたが、魚野川と、それを取り巻く大自然の中で3日間も過ごせて、とても充実した山行となりました。
今回の反省点を生かして、また長大な沢を遡行したいなあと思います。
山行データ 1日目
山名・山域 | 魚野川 |
---|---|
山行ルート | 野反湖→西大倉山→魚野川本流→小ゼン沢→五三郎小屋→大高山→三壁山→野反湖 |
日付 | 2022.09.13-15 |
所要時間 | 9/13 約9h20m 9/14 約9h 9/15 約10h30m (休憩、釣り時間含む) |
山行人数 | 2人 |
天候 | ほぼ3日間とも晴天 |
山行記録 | 9/13 野反湖駐車場 05:18 西大倉山 08:51 入渓地点 10:02 幕営地(1125m付近) 14:43 9/14 幕営地 06:44 ナマリ岩 10:54 カギトリゼン 13:11 幕営地(1313m付近) 15:53 9/15 幕営地 05:57 小ゼン沢出合い 06:30 五三郎小屋 11:38 大高山 12:53 三壁山 15:14 野反湖駐車場 16:28 |
備考 | 水量が多いと遡行が困難。フェルトソールが良い。 |