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今回の「ぢをめも」は、みんな大好き、豊田の岩エリアを取り上げるよ!

豊田といえば、花崗岩ですね。花崗岩にはいろいろ種類がありますが、豊田の岩エリアにあるのは、「伊奈川花崗岩」(新期領家帯花崗岩類)と呼ばれている岩です。「伊奈川花崗岩」は、中ア南部から三河まで広く分布するそうです。約8200万年前(白亜紀後期)に貫入してきたそうで、このころ日本列島はまだ大陸の端っこにくっついてたよ。

(地質調査総合センター 地質カタログ 5万分の1地質図幅 足助 11-034 発行年:2012)

 

ところで、豊田の岩エリアに大きなボルダーがゴロゴロとあちこちに点在してるのはどうしてかな。

 

話は長くなるのじゃが、まあ聞いておくれ。

 

これには、花崗岩の風化作用が関係しとるんじゃ。
花崗岩の風化過程がよくわかる図があったので、引用さしてもらいます。

(上の図は、中部地質調査業協会のこちらの資料から引用しました
 https://www.chubu-geo.org/data/geo/pdf/chishitsu_06.pdf

 

花崗岩は、地下でマグマがゆっくり固まってできますが、ゆっくり固まるとマグマ中の鉱物が肉眼でも判別できるような大きな結晶になります。結晶はどれも同じくらいの大きさにそろっていて(こういうのを「粒状組織」といいます)、結晶と結晶の間を埋める糊のような働きをする部分(「石基」といいます)がないので、比較的もろいです。

中でも、「伊奈川花崗岩」は、他の花崗岩に比べても、特に表層部が風化しやすいという特徴があるそうです。

 

花崗岩は地下でできるので、その上にさらに堆積岩などが載っているわけですが、載っていた岩石がけずり取られることで地表に露出するようになります。

この地方の花崗岩類は、日本列島がいまの位置に落ち着いた後の約1000万年~300万年前(中新世後期から鮮新世)に、湿潤・多雨気候のもとで地表に露出したそうです。

 

花崗岩は、冷えるときに体積がわ ずかに収縮することで、縦や横の亀裂(「方状節理」といいます)が発達することが多く(上の図6-3の(a))、その亀裂に沿って水や空気が進入すると風化を促進させて、「マサ土」化します(上の図6-3の(b))。

この地方の花崗岩類は、前記のとおり風化しやすいそうで、湿潤・多雨気候のもとで大規模に「マサ土」化するとともに、化学的(鉱物学的)風化作用を受けて、大量の粘土鉱物が生成されました。これが、美濃焼や瀬戸物に適した土のもとになったんだね。


ところで、亀裂の間隔が大きいと、「マサ土」の中に「コアストーン」と呼ばれる風化を絶えた岩塊が残ります(上の図6-3の(b))。
この「コアストーン」が直径数mにも達する地域では、大きな岩塊がゴロゴロする特異な地形を形成します。

 

…Wow

 

つまり、われらがいっしょけんめ登っているボルダーは、「コアストーン」なんだね!

 

さらに、岩塊の表面が、昼に日光で温まって膨張し夜に冷えて収縮するサイクルが繰り返されることで、表面から球面状(同心円状)の割れ目ができ、はがれる ように割れ ていく「玉ねぎ状」 風化と呼ばれる現象が生じます(上の図6-3の(c))。

これなんか、玉ねぎ進行中じゃない?

 

 

なるほどー。

はるか昔にできた岩さんたち。調べてみるとなかなかおもろいです。
大切に登らせてもらいましょう。

※専門家でないので間違いがあったらごめんなさい!
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