6月4日(土)のお昼に、県連の一般公開講座に参加しました。
名古屋大学大学院環境研究科教授の竹内誠先生が、わたしの推しジオスポットの1つである設楽地方のお話をしてくださいました。
以下が公開講座の案内文です。
【講演の内容】
日本の地層や岩石はもともとアジア大陸の縁で形成されましたが、1500万年前に大陸から離れ、日本海と日本列島が形成されました。その時、日本列島は伊豆諸島と衝突するという大イベントが発生しました。その影響は愛知県東部の地質にも及んでいます。愛知県東部の山々をつくる地質から、当時のイベントについて考えましょう。
講演の前半は、竹内先生がこれまで行ってきた北アの北部の地質調査の方法や山岳地域の地質情報を得る方法をお話してくださいました。
もともと産総研の研究員だったとのことで、地質図を作成するための調査をされていたそうです。登山道以外の谷筋をたくさん調査されています(つまり、バリエーションってことやね…!)。お仕事で山に行けるのは、羨ましいようなそうでないような…。
後半は、今回のメインテーマである東部設楽地方のお話。
中心部の鳳来のことは、こちらのじをめもにも色々書いたので、見てみてね。
講演では、鳳来を含めたもう少し大きい範囲のことに触れられていました。
今回の講演で、実は、竹内先生(の研究室の学生さん?)の最新の発見のをお話されていて、貴重な機会だったと思います。
その発見とはどういうことかというと、めちゃんこ簡単にいうと、今まで考えられてきた地層の時系列からすると整合しない年代の砂が入った層が見つかった、ということです。
じゃあその砂はどっからやってきた?が問題となりますね。
先生の去年(2021年)の論文では
『梅平砂岩部層の出現の原因として,褶曲活動や断層運動を含めた様々な地殻変動の可能性を議論することが今後の課題である.』
とされていて、明確には述べられとりません。
(※「梅平砂岩部層」っていうのが、その砂の入った層みたいです。)
『愛知県東部中新統北設亜層群の分布域南東部における岩相層序の再検討:梅平砂岩部層の提唱』
ですが、今回の講義の中では、
”その年代あたりで日本の本体に伊豆が衝突して南アルプスが隆起し、崩れた砂が流れてきた砂が堆積したのではないか、とすると、伊豆が衝突した年代がいままでの通説よりも古いかも”
みたいな結構すごいことを さらーっと仰ってました(ちょっとうろ覚えなので正確でないかもしれないです、スミマセン)。
こんな貴重なお話が聞けるとは、ナイス企画!でした。
(ちなみに、名大の地質研修は尾籠岩山で行うそうですが、このお山は日本一ヒルが多いことで有名って仰ってました。この辺りはヒルが多いですね(;^_^A )
皆さんも設楽方面に行ったら、足元の岩がどんな岩なのか見てみると面白いと思います!