
天狗山ひなばすビューと佐久志賀の岩場
5月3日の夜から、4,5日と長野県の岩場に行ってきました。
3日の深夜に美しの森駐車場で車中泊。夜の間しとしと雨が降っていた。朝はまだ地面が濡れていて登れるか少し心配…。
Day1
この日は、Rock&Snow 101号に掲載されていた「ひなばすビュー」10ピッチ 5.10b という南相木村の天狗山の南面に、2023年に開拓されたルートを登った。
記録を見ると、アプローチに2~2.5hとそこそこ遠い。インターネットで見る限り、記録は少なく、まだあまり登られていないのかな? 7:30に馬越峠着。駐車スペースは4,5台といったところか。駐車車両なし。ここから、山頂に向かう登山道をたどる。
30分ほど歩くと、こんな標識?が出てくるので、ここを南にのびる踏み跡をたどって下降。
最初は、わりとしっかりした踏み跡だ。やがてケルンが出てくる。ここを右にたどると、天狗山ダイレクトというルートにいくようだ。
今回はさらに下降する。だんだん踏み跡は不明瞭になっていくが、ところどころ赤テープがある。
途中こんな標識も出てくる。
どうもこれは、馬越峠の南から登る廃道のようだった。
さらに下ると、荒廃した林道跡に出た。
トポによると、ここから少し行ったところから、「少し下りながらトラバースする」と書いてある。踏み跡はなく、どこでも歩けてしまうので、だんだん不安になってくるところだ。
歩いて行って浅いルンゼ状の地形のところに、目印になる「石門」と思われるところに出た。少しホッとする。
ここから「方位磁針」で北に進むと書いてある。コンパスを出して、地形を無視しながら、ガラ場の急登をあがっていった。
木に赤いスリングが巻いてあった。無事取りつきにつけてまたホッとする。「石門」が見つからないとこれは苦労しそうなところだ。
ここを左に上がっていったところの垂壁にボルトが打ってあった。どうもこれが5.8 22mのようだ。しかし、結構コケっぽく、岩ももろい。ホールドも外傾していてやや緊張。
なんとか傾斜の落ちたところに出るとすぐにボルトはなくなり、枯れたような細い松にスリングで中間支点をとった。
あとは、2つほどコケった大岩を越していくと、もろそうな岩稜帯に出た。ここは右に大きく巻いていく。土の斜面なので、クライミングシューズからアプローチシューズに履き替える。急斜面をあえいで登ると、正面に大きな垂壁が見える。赤いスリングが垂れ下がっていて、どうも中段の岩場のようだった。岩の基部はバンドになっていて、どうも天狗山ダイレクトの途中に出るようだ。天狗山ダイレクトの途中からここへ継続しても面白そうだ。
ここで少し休憩する。ずっと強い風が吹いていて、体が冷えたが、少し風をしのげるところでまったりする。
南アルプスや八ヶ岳がよく見えた。今年は雪がまだたくさん残っているようだ。
ここから、10bのピッチだが、ここまで岩ももろいところが多く、ここからもそうかな、と思うと難しく感じる。実際、ホールドも細かく荷物を背負って登るとけっこうきつかった。
キーとなりそうなホールドもぽろっと、とれるんじゃないかと思うと怖い。ここは途中にボルトが2つあるところが2か所あり、ハンギングビレイ気味。どこで切るかよくわからず、3ピッチ分を2ピッチで登ったようだった。眼下に、川上村のナナーズが見えた。
大きな土っぽいテラスに出ると、ルートは右に降りて行くようで、フィックスロープが垂れている。斜面は急で落ちたらアウトなので、ロープで確保。
降りたところにまた赤いスリングが垂れている。ここが上段の岩場の基部のようだった。
最終ピッチは5.8 30m。雨が降ると水の通り道になりそうな広い凹角状で、コケがけっこうついている。湿っているとすべりそうでいやなところだ。
ここをあがると終了点。石のケルンが積んであった。天狗山のピークはここから歩いてわずかだった。
全体に、ワイルドな感じで、グレード以上の難しさを感じたルートでした。
ここから登山道をたどり、馬越峠へ。人気がないのか、昨日の雨のせいか、誰にも会わない一日が終わりました。
夕方は、翌日に佐久志賀の岩場に行くため、佐久市内に移動。
佐久市内の「あー、はらへった」という洋食屋さんでごちそうを食べて、道の駅で車中泊。
佐久の町は、千曲川が流れ、遠くに八ヶ岳や浅間山を望む盆地。広々としていいところだと思う。
Day2
翌日は、去年も来た佐久志賀の岩場へ。
例年のように開かれているバルーンフェスティバル。今年も来てしまいました。
気球は風任せなので、風を読み間違えたのか、道路に降りてしまった気球もあった。みんなで押していた。
この日は晴れが約束されていたためか、関東からのクライマーでにぎわっていた。
この時期、岩場の新緑が美しい。
なんとか老体に鞭打って、登りました。
6日は、別の岩場に行く予定だったが、雨予報は変わらず。夜に名古屋に帰ることに。
帰りは、途中の佐久の布施温泉で入浴。そのあとは岡谷まで行って「八千代食堂」でからし焼き定食とソースカツ丼を食べて満足して帰りました。
山行データ 1日目
山名・山域 | 天狗山びなばすビュールート 佐久志賀の岩場 |
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山行ルート | |
日付 | 2025.5.4-5 |
所要時間 | |
山行人数 | 2人 |
天候 | 晴れ |
山行記録 | 5/4 7:30 馬越峠 8:00 取りつきへの下降点 9:00 石門 9:40 下段の岩場取りつき 11:35 中段の岩場取りつき 14:00 上段の岩場取りつき 15:10 天狗山ピーク 16:15 馬越峠 5/5 ひなたエリア ふな 5.8 一本杉エリア いしわたり 5.11a 西遊記 5.10c たそがれエリア イーグル 5.10c ジャンプブルース 5.10b |
備考 | ひなばすビューでは、強風でコールまったく聞こえず。笛を使用。 |