24/09
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初めて高い山へ登ったのは小学生の頃に家族と
行った御嶽山でした。
73歳の祖母が8合目で帰ろうとしていたら
83歳のお婆さんが4歳くらいの孫と一緒に「お先に!」
と言って登って行った。
それを見ていた祖母は急に歩き出し王滝頂上
まで無言で登った。
私はその時山登りはこんなものだと思った。

50歳を過ぎた頃、流行りの旅行雑誌を手に娘と
西穂高岳独標を登ってしまった。
11月上旬だったので丸山付近で雪が降り始め
風も出て来た。回りに誰もいなくてロープウェイが
止まったら大変と思い急いで下山したのを覚えている。

山岳会に入ってからは山は逃げない。
登りたい時に登ればいいと思っていたが、
もうすぐ69歳、加齢と共にそうはいかなくなった。

沢野ひとしさんが山と溪谷「ふたたび山へ」で
70歳後半で山は逃げると書いている。
最後に、山に登ろう。頂上に立てば自信がわく。
和める。友達ができる。山の懐は深く誰でも
受け入れてくれる。といっている。
私も山への思いを持ち続け自分らしく山を登ろうと
思うようになった。
仲間と一緒の登山は安心としんどさ、
綺麗な景色を共有できる。山と仲間は人生を豊かにする。