
やっぱキツいぜ!笠ヶ岳
こんにちは。
今回は夏合宿の訓練山行第2弾として、北アルプスの笠ヶ岳に行って来ました。
私は今回初めてバリエーション合宿に参加し、今回はテント泊で歩く力の基礎力作りという事で、新穂高から笠新道を登って笠ヶ岳でテント泊。その後、弓折岳まで縦走して小池新道で帰ってくるコースと聞いて、率直にキツッ!って思いました。笑 笠新道って1400m延々に続く急登ですよ。テント装備担いで登るとか変態ですねw
さすが会の猛者が集まった合宿です。慣らし運転でこれですか。いいでしょう。頑張って食らいついて行きますよ。にしてもキッツイな。笑
そしてもう1つの課題。荷物の重量問題。水は最低限に絞っても17kg。今回は思い切ってシュラフは置いていき、シュラフカバーのみにします!重いな~
⊹ ⊹ ⊹
山行前日20時、ebisuさん宅に集合して、メンバー4人で、新穂高に向かいました🚗³₃ 高山を過ぎ、真っ暗な街道を軽快に走っていると、運転手のkotaくんが怪しげな声で、
「今、いたよね?道端に倒れてる人。」
え?😱😱 😱
全員一斉に顔が青ざめます。
1ミリも戻りたいとは思いませんでしたが、暗闇の中で人が倒れているなんてフツーの状況じゃなさすぎるので、意を決して様子を見に行きます。戻ってみると確かに人が倒れています。ピクリとも動かない。近づいても暗くて様子が分かりにくい。なんか頭の角度が変だし、体の周りに水分がこぼれているのがわかります。まさか血じゃないよね。。。どんだけ呼び掛けても返事がないので、相談して119番通報します。局員が息があるか確認してと言うので、よく目を凝らして確認すると僅かにお腹辺りが動いてます。
「い、いき、息してます!!」
よーく見ると、なんか足元に嘔吐物が… ん、あれか? 辺りの騒がしさに近くの住民の方が外に出て、事情を説明すると、すぐさま顔を覗きこみます。どうやら近所の若者のようで、
「おいっ!おいっ!起きろ!」
とバンバン、バンバン、肩を叩たくと、若者はムクっと体を起こし、ボーッと座り込んでます。
あー、ただの酔っ払いや。。。😅
ほどなくして救急車到着。こちらにも事情を話し、家が近所と言うことで、連れてって貰いました。暗闇に慣れないよそ者とご近所様では見える景色が違うんだなと思い知らされました💦 まぁでも、ただの酔っ払いで良かった。笑
気を取り直して運転再開し現地に0時頃到着。車を鍋平に停め、しばし仮眠を取ります。
鍋平からスタート地点の新穂高の観光案内所は若干距離があるので、一旦車で荷物を運びます。その後、kotaくんとebisuさんは鍋平に車を置いてきて、ここまで歩いて来てくれました。本当に頼りになる2人です。
この辺り一面は硫黄臭が立ち込めていますが、火山なんて焼岳くらいしかないし多少距離があるので、どこから来る匂いかをGPT先生に聞いてみたら、この辺り一帯は大昔大噴火したカルデラ地帯だったそうでジャンダルムなんかはその名残りとか。その後、100万年かけて隆起して今の険しい岩稜地形が出来たそうです。へー。
写真の一番右のピークの抜戸岳(ぬけどだけ)まで地獄の笠新道を登り、そこから一番左のピークの笠ヶ岳まで稜線を歩いて行きます。よっしゃ頑張るぞ‼
最初の一時間ちょいは笠新道の登山口まで左股谷の林道歩きです。大きな沢の涼しげな音と時々出会う風穴からのひんやり空気が、夏の暑さを紛らわしてくれます。
登山口に到着。入り口には水場があります。今まで水場の水ってそのまま飲めないと思っていましたが、みんな美味しそうに飲んでて驚き。試しに飲んでみたらめちゃくちゃ旨い!!帰りにお土産でプラティパスに2L汲んで帰りました。笑
さて、こっからが1400mの急登の開始。頑張ります!
先頭はebisuさん。長身脚長で若い頃から数多の山々を登って来た、まさに岩稜帯を歩くために生まれてきた屈強なファイター。ことある事にウンショ、ヨイショと声を発して登ります。笑 大きな段差を一足で登った際、いつも通りヨイショと登りきると「思わず声出た!」と言いますが、いえ、さっきからずっと心の声が駄々洩れですから。笑
さて、私はというと重い荷物に苦戦します。あー、やっぱ重い!!200mくらい登っただけですぐに息があがり始めました。そして、暫くしない内に立ち止まっては息を整える作業を繰り返す状態まで落ち込みます。300、400mくらい登った時点で、その姿を見かねたパーティの皆さんが、声を掛けて下さり、私もこれは無理だなと観念します。。。
皆さんは私の荷物を手分けして持ってくれました。不本意ですが、まだまだ1000mくらいはこの急登を登らないといけません。この先の事を考えたらそれしか手はありません。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。経験的に息を上げて削ってしまった体力は戻る事はありません。私に出来ることは、残りの体力で最後まで歩き切る事のみに集中して登るのみです。みんな、ゴメン!頑張ります!
ジャンダルムや槍も顔を出します。
標高を上げると、いろんな花が咲いてました。チングルマやキヌガサソウとか見るとアルプス来たなーって感じます。(どこでも咲いてるのかな?イメージのみw)
↓ebisuさんがまとめてくれた笠ヶ岳の花々はコチラ
40,50分置きに休憩を取り、ヘロヘロになりながら、なんとか杓子平を越え、2550m付近まで上がって来ました。みんな元気すぎるw
笠新道最後の250mをよじ登り、なんとか抜戸岳に到着!! 映えebisuさんがステキすぎですw
抜戸岳から稜線を辿って笠ヶ岳まで歩いて行きます。稜線の景色が絶景すぎます。
ようやく笠ヶ岳小屋のキャンプ場に到着!!バチ疲れた😵😵
さーテント張るかとなりますが、真横の雪渓を見るなりebisuさんが「まずはビール冷やす方が先決だね」と言い出し、みんなの持ち込みビールを回収し冷やしに行きました。笑 ぼちぼちテントを張ってのんびりしてるとライチョウ親子がまったりしてました。人生初のライチョウ!!めちゃくちゃ可愛いww
若かりし日のtoruさん。(身内ネタw)
雪渓でキンキンに冷えたビールで乾杯。kumiちゃんが用意てくれた絶品の豚肉の野菜炒めとビーフンを美味しく頂きながら、山行後の夕食トークに花を咲かせます。話してるうちに日が沈み寒くなってきたのでテントの中に移動し、私の荷物重すぎ問題の反省会をしました。結論、食料多すぎw 朝用にアルファ米4袋、缶詰3缶、黒糖パン5,6個。これらは半分以下でよかったようですw あと2日分の食料も下山したとき総菜パンが4個余ってましたw あとはちょっとちょっとのムダの積み重ね。それと、びっくりしたのが、私は65Lザックできましたが、kotaくんはなんと35Lザックにうまい事パッキングしておりました!まぁ!なんて収納上手w これは見習わなければと思いました。そして、明日は早いのですぐに眠ることにしました。
ちなみに軽量化のためシェラフを置いてきた件についてレポートすると、シェラフカバーはちょっと寒かったですww 標高2800mは夏でもシェラフもっていきましょうw
朝3:30起床。おはよーございます。テントに荷物をデポって、いざ笠ヶ岳のピークハントです。今朝の槍穂高連峰は、槍から西穂までバッチリ見えております!夜明け前のアルプスが醸す幻想的な光景はいつ見ても感動ものでございます。そして、登ってるうちに槍の裾野から朝日が昇りはじめ、絶対的なコラボに圧倒されます。
(御岳、乗鞍)
山頂へ到着。御嶽、乗鞍、木曽駒、甲斐駒、白根三山(北・間ノ・農鳥)、富士山、槍穂高、鷲羽、立山、剱、白山。360度ズラ〜っと勢揃いした日本のアイドル集団に幸福感が振り切れてしまいます。でも、笠ヶ岳から見るなら、やっぱ槍穂高の姿が一番ステキでした。近くにいた山行者の方にお願いして記念写真をパシャリ。みんないい顔。笑
興奮冷めやらぬまま、山頂からキャンプ場に戻ります。すると、kotaくんが「笠ヶ岳のログ撮り忘れたー!」と言い出し、ヤマップのログを再開して、1人ふたたび、笠ヶ岳へ登りに行きました。。。
げ、元気だなぁ😅
まぁ…100名山の登頂履歴だもんね。わからんでもないか笑
kotaくんの姿を見て、幼い頃の娘と息子の、元気さが溢れんばかりの姿を思い出しましたw
キャンプ場に戻って、テントを撤収し、それぞれ荷物をまとめ始めた頃、kotaくんが2ndトライから戻ってきました。
おかえりー笑
さて、荷物をまとめて帰りますかー。
笠ヶ岳のこの姿も見納めです。しっかり目に焼き付けておこう。何やらkumiちゃんがどこかを指さしてますが、ひょっとして笠ヶ岳を指してる絵を想定してのポージングかな?笑
帰りのルートは、当初はここから双六小屋方面に稜線を縦走して弓折岳まで行き、小池新道を下りてくる予定でしたが、私のコンディションを考慮して、再び笠新道を下りることにしました。みんな、もっと稜線歩きたかったよね。ゴメン。。。
岩稜帯は本当に歩きづらく、体幹を踏ん張ってもすぐ姿勢が崩れ、ムダに体力を消耗します。何より脚がしんどい!私は2年前に膝の故障をしましたが、それ以来歩き方を変え、前足が着地するまでは後ろ足に重心を残すように歩き方を変え、徐々に歩けるようになりましが、今度は膝頭が痛むようになりました。泣 この岩岩の段差は本当に膝に優しくないです。最後まで持ってくれよー💦
小休憩。槍とebisuさんのコラボ。カッコイイ。
帰りの写真が全然なかったので、あっという間に登山口の写真ですが、ここまでの下りは本当に長い長い道のりでした!足もとフラフラで私の後ろを歩いていたkotaくん、kumiちゃんは始終心配だったに違いありません。ホントここまでありがとう。無事に戻れて良かったー😆
帰りは近くの温泉で汗を流し、地元の蕎麦を頂いて帰宅しました。
長い長い山行でしたが、歩けない私を本当によくサポートして下さり、お陰で無事に帰って来ることが出来ました。
本当にありがとうございました!!
⬛︎笠ヶ岳の花まとめ(by.ebisu)
山行データ 1日目
山名・山域 | 笠ヶ岳 |
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山行ルート | 新穂高~笠新道~抜戸岳~笠ヶ岳(ピストン) |
日付 | 2025.07.12 |
所要時間 | 10.5H |
山行人数 | 4 |
天候 | 晴れ |
山行記録 | 7/11(金) 名古屋---鍋平P(仮眠) 7/12(土) 5:30 鍋平P → 7:15 笠新道登山口 → 13:20 抜戸岳 → 15:30 笠ヶ岳キャンプ場 |
備考 |
山行データ 2日目
山名・山域 | |
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山行ルート | |
日付 | 2025.07.13 |
所要時間 | 9.5H |
山行人数 | |
天候 | 晴れ |
山行記録 | 7/13(日) 3:00 起床 → 4:30 笠ヶ岳山頂 → 5:30 キャンプ場 → 7:00 抜戸岳 → 11:40 笠新道登山口 → 13:15 鍋平P --- 名古屋 |
備考 |