24/09
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山行記録

比良 貫井谷右俣

今週末は秋雨前線の影響で天気が悪く、小川山クライミングのサブプランとして、比良 貫井谷右俣を遡行してきました。今回の貫井谷遡行での私の課題は安全にプロテクションを取って登るです。毎回ランナウト気味になるプロテクションを相方が注意してくれます。剥がれやスリップ、行き詰まって滑落などなど、不特定なリスクが多いのが沢登りの難しさでもあると思います。ナチュラルプロテクションをしっかり取って安全に遡行できて初めて一人前の沢ヤとしてスタートラインに立てるという事だと思っています。

入渓して最初の10m滝は簡単に巻く事ができますが、足慣らしのため、敢えて登ります。登る前に相方がプロテクションを取るように指摘してくれます。私の脳内メーカーもプロテクション一色。「取らなきゃ」と自分に言い聞かせながら登ります。5mくらい登った所でカムをバチ効きさせプロテクションを完璧に取り、相方に登って~とロープを引き上げますが、何度確認してもバチ効きのプロテクションが無い?「心が入って無いから簡単に外れる!」とご指導をいただく。とほほ….

ヌメヌメの斜滝25mを相方がフリーで登ります。私もその後を続きます。相方が登っている姿を後ろで見ながら「この滝をフリーで登れるようになったんかー」と、うるうる….

しかし、私はいつも「成功体験は何の役にもたたん」と思っています。お互いに調子に乗らないように指摘しあえる関係でなければ相方とは言えません。でも滝をフリーで抜けるのか、ロープの確保が必要なのか判断ができるのは厳しい山行を共にしてきたからこそであり、こういう仲間の集まりが家族的と言えるのではないでしょうか。若駒山岳会でも、お互いに理解しあい、何でも指摘しあえる家族的な山岳会を目指していきたいですね。

右俣核心の15m滝はトップロープを張り、私は右のラインから相方は左のラインから登り遊んできました。最後の30m滝は残置ハーケン×2、ナッツ×1、灌木×1。ヌメヌメでスリップのリスクがあり、プロテクションは気合が入り過ぎてナッツが取れなかったようで回収に時間がかかってしまいました。ナッツに限らずハーケンの回収でも気合が入り過ぎるとバチ効きすぎて回収に苦労をかけてしまいます。そんな状況でも楽しみながらフォローで登ってきてくれる相方のお陰で登らせてもらっていると思う事がよくあります。自分も相方がリードで登る時は、そんなフォローができるようになりたいと思います。

武奈ヶ岳山頂まで400m詰め上がり少し風がありましたが、とても涼しく秋の気配を感じる山頂でした。