地震敗退ジャンダルム飛騨尾根
北アルプス、ジャンダルムの飛騨尾根に行く予定で、1泊2日の山行を2人で行ってきました。
あかんだな駐車場からのバスは始発から3台目の臨時便に乗り込み、上高地に入ります。駐車場では小雨だったけど、どんどん晴れ間が広がり、河童橋ではこの天気。
まずは岳沢小屋を目指して歩き始める、途中で今日の目的地の天狗のコルが遠くに見える。中央右の切れ込んだ場所。
岳沢小屋に到着、ここから先は水場がないので3.5Lの水を補充、行動用を含めて水分は5Ⅼ。
ガレガレで足元が不安定な場所を目印を追いながら登る。バテバテでキツイ。。。
途中の畳岩方面
やっと天狗のコルに到着、避難小屋跡。
ここでツェルトを張りながら一時間位休憩して、明日登る飛騨尾根方面に偵察へ。西穂から奥穂への縦走路を行く。
後ろは西穂高岳 岩稜帯を行く
飛騨側には笠ヶ岳がきれいに見える
ジャンダルムの基部に到着 明日登る予定の飛騨尾根
明日を楽しみに、ジャンダルムの登頂に興味の無い二人はこのまま天狗のコルに戻りました。
そして、17時20分頃、質素な夕食を楽しんでいた時に大きな揺れがあり、辺りで岩が崩れる大きな音が響く。とっさにすぐ横の垂直の壁から離れて避難。横の岩壁から落石がなかったのは運が良かったです。
下に見える涸れ沢で大規模な岩流れが。ガラガラと大きな音と岩がこすれて出たと思われる焦げ臭い匂いも。生きた心地がしませんでした。
そんな時も月や夕焼けはきれい。
その後も揺れは続きましたが、少し収まり横になっていた19:00頃にまた大きな揺れがおこり、慌ててヘルメットをして避難する。 今回も大きな岩流れの音が周辺に響いていました。 このまま岩壁が横のテント場では落ち着かないので、少し離れた斜度の緩い場所にツェルトを張りなおして、明日の飛騨尾根は中止することを決定して就寝。
翌朝。天気は最高。
早く危険地帯から離れたい気持ちで下山。これから通るの登山道で昨夜の影響と思われる、まさかの自然落石。少し距離があったけど肝を冷やす、でも行くしかない。 1時間位で天狗沢の危険地帯を抜けて、ホッと一安心。 岳沢小屋を経て岳沢湿原。 今回は滅多に出来ない貴重な経験をしました、高山で震度4を計測した地震。 岩登りで、まだまだ不安定で自信の無い支点や終了点の作り方を実践で学びたかったので、残念な気持ちも有りますが、無事帰ってこれて本当に良かったです。
山行データ 1日目
山名・山域 | 穂高 |
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山行ルート | 岳沢から天狗沢 |
日付 | 2021.09.19・20 |
所要時間 | 1日目7時間45分 2日目3時間45分 |
山行人数 | 2人 |
天候 | 晴れ |
山行記録 | 1日目 上高地 6:15 岳沢小屋 8:30 天狗のコル 11:30 偵察出発 12:30 ジャンダルム基部 13:50 天狗のコル 15:00 2日目 天狗のコル 6:10 岳沢小屋 8:00 上高地 9:55 補足:9/20 17:18 最初の地震 震度4 畳岩尾根方面から天狗沢に大規模な岩雪崩。その後、1726.1735.1759.1800に小さな余震あり。 18:59に比較的大きな揺れ。再び畳岩尾根から岩雪崩。場所はわからないが、前穂の背後あたりからも大きな岩雪崩の音が長く聞こえた。てっきり前穂北尾根のⅣ峰あたりが崩れたと思った。そのあとも1901,1904,1908,1918,2007と小さな余震があった。気象庁の地震情報では、20日も余震があったようだ。下山してから北鎌尾根で愛知県連のパーティーが救助要請したことを知った。 帰路天狗沢は荒れた様子はなかったが、天狗沢から入山してくるパーティー2つとすれ違った。トレラン風だが、正直こんなときによく行くな・・と思った。 昨年5月くらいにも群発地震があった。穂高は山としては新しいので、これからだんだんかたちを変えていくのだろう。 |
備考 | 岩稜帯では人為的、自然発生などの落石が起こる場合がある。そうなったらどの様に行動するかをイメージして行動する必要がある。 |