恒例雪訓、木曾駒ケ岳
12月8日、HSKさんのHappy Birthdayに、8名で、木曾駒ケ岳に雪上訓練行ってきました。
前評判より、雪無しの心配しておりましたが、予想を大幅に覆す、積もりに積もった新雪の中での行動訓練になりました。
菅ノ台バスセンターに7時着も、ガラガラです。展望は一切望めないこんなコンディションでは、登山者のみならず、観光客もチラホラ程度。こんな閑散としたバスセンター、初めてです。
写真無いです。
とにかく、歩けば、フカフカ新雪が腰上まで来るし、寒いし、グローブ脱げないしなので。
もがいても、もがいても、崩れるばかりの雪と格闘する、本格ラッセルになってしまい、高度がまったく上がらず。
また雪崩リスクもあることから、カール7合目辺りで、引き返し判断となりました。これはこれでいい勉強です。
おまけで、雪上での確保ロープワーク実習しました。グローブ装着での、ロープワーク、苦戦しました。
毎年同時期に実施している、この訓練山行ですが、来るたびに全くコンディションが、変わってしまう、ホントに読めない山ですね。
今回の雪上訓練もベテラン向けと基本確認組と分かれて実施。以下は基本確認組の山行記録になります。
まずは、装備の確認です。初めての人にとってはバラクラバにゴーグルだけでも視界がせばまり圧迫感を感じます。ましてや外は吹雪きホワイトアウト状態です。厳しい天候や自然環境の中でも平常心をたもって行動することの難しさを感じる事ができました。また連日の積雪で、どこの斜面も新雪が深く基本訓練に適した場所がありません。しかたなく、まずは雪面を皆で固めるがてら、ラッセル訓練です。状況によってはラッセルで全身を濡らしてしまう事もあるので、雪質に合わせたラッセルというのを工夫できるといいですね!
次に歩行訓練です。凍っている場所の訓練はできませんでしたが、やわらい雪、固い雪など、基本の歩き方をベースに斜度や雪質、歩行角度や上り下り方など自分なりに考え試してみる事が大切です!耐風姿勢訓練では、やはり実際に飛ばされるほどの恐怖を感じないと、なかなか形だけで実践的な感覚は身につかないという事を忘れないで…出来たつもりが一番怖い~!
次に雪面にバケツを掘って、アイゼンワークの訓練です。分厚いグローブを装着した状態で行います。おっと、アイゼンが入った袋を飛ばされないようにしまってね!ちょっと、ザックを開けっぱなしだと中の装備を濡らしてしまいますよ!山側に背を向けないで!靴の底が雪の塊がついて舞妓さんのぽっこり下駄になってますよ!と、あえて次から次へと指摘していきます。好天で平穏無事な自然環境の中で出来たアイゼンワークが厳しい天候と自然環境の中では、なかなか上手くできません。そこを感じてもらうのが今回の目的です。時間はかかってもすぐに逃げられる場所もあるので、一つ一つ丁寧に確実にできる練習をしましょう!
次は滑落停止法の訓練です。肩制動、腰制動、前向きに頭から、後ろ向きに頭から滑落などピックの突き刺し方や手の付き方などを確認します。新雪で滑らないのでソリに乗って滑落停止法を訓練しました。でも本当の滑落って、こんな余裕は、無いからねー!私個人的には滑落前停止法と言ってます💦そして、パーティー行動としてリーダーはロープを持っているので、怖いと思ったら必ず申し出て安全を確保して登山をしましょう!安全確保の例としてスタンディングアックスビレイの紹介がてら、ソリで滑落をイメージしてアックスビレイで滑落を止める所を見ていただきました。
千畳敷駅で少し休憩をして午後から乗越浄土までアイゼン歩行も含めた実践歩行訓練を予定していましたが、午後からも風と積雪が弱まる気配がなく、前日までの積雪から雪崩のリスクもあり、無理のない範囲で歩行訓練を行いました。午前中に訓練をした内容がきちんとできてましたよ!そして今日一番の収穫は、メンバーからホワイトアウトと風雪で踏み跡が消えていくのと雪崩が怖いと申告があり、この怖いと感じる感覚と、その思いを申告ができる事は素晴らしいことだと思いました。(雪崩のリスクを回避しながら、踏み跡が消えた中で、ホワイトアウトした中をラッセルしながら自分は戻れないという状況を想像できた事が素晴らしいと思います)後は千畳敷駅に戻って分厚いグローブでロープの結び方復習&練習をしました。この怖いという思いをベースに少しずつ経験値を積んでいく事は、ともて大切な感覚だと思います。N-guy
山行データ 1日目
山名・山域 | 木曾駒ケ岳 |
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山行ルート | 千畳敷カール |
日付 | 2024.12.08 |
所要時間 | 6H |
山行人数 | 8名 |
天候 | 小雪 |
山行記録 | |
備考 |